SmartSESAMEのお客様の声をご紹介 - 導入事例
1951年に戦後初の民間航空会社として創業以来、日々地道な努力と創意工夫を繰り返しながら日本の空を開拓してきた日本航空株式会社。日本の航空会社として初めて国際線の定期便を運航するなど、海外渡航や文化交流・交易の舞台にも立ち続けている。
2019年当時、同社は働き方の多様性を求め、オフィス以外でも働けるように間接業務部門を対象にテレワーク環境の構築に着手していた。「VDIなどを構築し、間接業務部門の方々にセキュリティを担保したテレワーク環境を提供していました。ただ、テレワーク用のノートPCをオフィスに持ち込んで印刷する場合に課題がありました。当時は物理的なケーブルでつながっている会社専用網に接続された複合機がほとんどだったため、VDIから印刷できる環境がありませんでした」とデジタルテクノロジー本部システムマネジメント部 コミュニケーション企画グループ グループ長 田上 智基氏は語る。
テレワークの利用がメインのノートPCとはいえ、オフィスで自由に印刷できないのは業務に支障をきたすということで、同社は解決策を新たなソリューションに求めた。必須要件は拠点、オフィスのフロアを問わず、自由に印刷できること。加えて、セキュリティを担保するため、認証印刷も要件とした。
前述した要件をもとに3つのソリューションをピックアップし、比較・検討を行った。最終的に選定したのはシーイーシーのSmartSESAME SecurePrint!とSmartSESAME MultiScan!(以下 SecurePrint!、MultiScan!)で、その理由は以下の通りだ。
大手企業や多くの官公庁で利用されているなど、その導入実績を高く評価した。
既存の複合機をそのまま利用でき、複合機のリプレースが発生してもメーカーや機種に気を使う必要がない「どこでもプリント」の機能を評価。こうした柔軟性に富んだ印刷環境を整備できるマルチベンダー対応製品はSecurePrint!のみだった。
既存の社内ネットワークにSmartSESAME製品の制御サーバーを立てることで、社内接続PCからも、テレワークで利用しているインターネット回線に接続されたPCからも同じ複合機に印刷ができるため、ユーザーはPC種別を意識することなく認証印刷ができた。
従業員のITリテラシーは平準化されているわけではないため、新たなソリューションの導入はユーザーへの負担が懸念される。また、ユーザーの負担を軽減するためのマニュアル作りやサポートは、コミュニケーション企画グループにとって大きな労力をともなう。
「SecurePrint!の設定はシンプルで、ユーザーが迷うようなところはありません。しかも、プリンタードライバーを使い分ける必要がなく、『どこでもプリント』だけで印刷できます」とデジタルテクノロジー本部システムマネジメント部 コミュニケーション企画グループ アシスタントマネジャー 池貝 康弘氏は語る。
書類をデジタル化し、ペーパーレス化を図るフローが徐々に浸透し始めていたとはいえ、当時は印刷した書類をファイリングして保管する文化が根強く残っていた。時流を鑑みてペーパーレス化の促進を考えていたところ、SmartSESAMEのラインアップにMultiScan!があることを知った。
「複合機でのスキャン時にMultiScan!を利用すれば、PDF変換と同時にそのPDFをOneDrive上に自動送信できるとのこと。個人認証によってセキュリティを担保でき、面倒な手間なくペーパーレス化を促進する仕組みを構築できることから、SecurePrint!と同時にMultiScan!の導入も決めました」(田上氏)。
2019年6月に導入したSecurePrint!とMultiScan!は、同社の各拠点やグループ会社を含め、約700台の複合機環境で利用されている。導入して数年が経過した現在は、以下のような効果が得られているという。
テレワークを行っている従業員はもちろん、グループ会社間で出向している従業員もSecurePrint!の利用が可能。「Active Directoryの従業員番号、氏名、メールアドレス、所属会社・部門などはSecurePrint!の無償オプション機能 iDLinkerと連携しているため、出向となった場合はSecurePrint!の情報も更新されます。これにより、認証用のIDカードをそのまま利用することができます」(池貝氏)。
SecurePrint!の認証印刷で無駄な紙を出力しなくなったこと、MultiScan!でデジタルのやり取りが可能になったことなどにより、複合機から紙が出力される機会が激減したという。「我々のフロアには100人以上の従業員がいますが、最近は複合機の稼働音があまり聞こえてきません。要は書類のデジタル化、ペーパーレス化が大きく前進したと言えます」(田上氏)。
SecurePrint!とMultiScan!は、オフィスのフリーアドレス化の促進にも大きな効果を発揮した。「SecurePrint!は印刷する場所を問いません。MultiScan!はペーパーレス化を促進し、書類を保管するキャビネットを削減しました。これにより、フリーアドレス化の波を妨げることなく、スムーズに移行することができました」(池貝氏)
同社では5年に1回の頻度でコミュニケーションツールの見直しを行っている。その際、注目度が高まっていたのがGoogle Workspaceだ。田上氏は「シンプルなクラウドベース・ブラウザーベースの環境は、我々にとっては運用・保守の手間が最小限で済みます。また、ユーザーにとっては使いやすさと優れた情報共有力でチームでの働き方を活性化させることができます。そこでGoogle Workspaceを契約し、2022年7月に社内へリリースしました」と語る。
同時に同社はChromebookの導入も推進している。「GIGAスクール構想で全国の小中学校にChromebookは広く導入されていますが、最近はビジネスシーンでも注目され始めました。Google Workspaceを導入した当社にとって、Chromebookは非常に魅力的だったため、導入を推進することにしました。現在の導入状況は約500台。『キーボード配列が変わる』『ブラウザー対応していない業務アプリを使う場合はVDIも必要になる』などの課題もあって、Windows環境の既存 PCと比較すると1/10以下の台数ですが、徐々にChromebookの比率を高められればと考えています」と池貝氏は真剣なまなざしで語った。
続けて田上氏は「ありがたかったのは、シーイーシーにChromeOS対応のSecurePrint!とMultiScan!によるGoogle ドライブ連携を開発いただけたこと。当社にとって印刷・スキャン環境にSecurePrint!とMultiScan!があるのは当たり前ですから、ChromeOSでWindowsと同様の印刷環境とスキャンした文書を直接Google ドライブへ格納する仕組みを構築できたことは、Chromebook推進の大きな後押しとなります」と笑顔で語った。
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