SmartSESAMEのお客様の声をご紹介 - 導入事例
平成28年度に市制120周年・市町合併10周年を迎えた宇都宮市は、「住みよさ度」や「地域ブランドの魅力」が全国1位で、「発展力のある街」でも全国2位に選ばれています。また、「餃子のまち」としても有名で、その他にも「カクテルのまち」や「ジャズのまち」としても人気を博しています。
その宇都宮市役所の行政経営部 行政経営課では、平成26年度に「宇都宮市レスペーパー化の推進に係るアクションプラン」を策定し、レスペーパー化の推進によるムダのない効率的な事務の執行を目標に掲げ、取り組みを推進してきました。その取り組みの一つとして、印刷状況の可視化や紙文書の電子化などを促進するため、
シーイーシーの認証印刷ソリューション「SmartSESAME SecurePrint!」と複合機のスキャンソリューション「SmartSESAME MultiScan!」の利用を平成28年3月から開始しました。
市制120周年と市町合併10周年を迎えた宇都宮市役所では、平成22年度に「宇都宮市レスペーパー化ガイドライン」を策定し、市の業務におけるレスペーパー化を推進してきた。現在、本庁舎内には、86台の複合機が稼動し、約1,800人の職員が利用している。その取り組みと背景について、行政経営課の課長補佐の山﨑正士氏は、次のように振り返る。
「平成22年度からのレスペーパー化の取り組みにより、5年間でコピー機のカウンター数で約15%という紙の削減を達成しました。そこで、平成26年度からは、さらに総合的なレスペーパー化と情報セキュリティへの対策を強化するため、新たなアクションプランを策定したのです」
平成26年度に策定された「宇都宮市レスペーパー化の推進に係るアクションプラン」では、紙の使用量を削減するだけではなく、紙文書の電子化なども推進し、ムダのない効率的な事務の執行を目標として掲げている。そのため、ICTを最大限に活用して課題を解決し、ワークスタイルを変革するために、9つの取り組みを実践してきた。
「新たなアクションプランでは、これまで把握していなかったプリンターによる印刷量の削減も重要な課題でした。レスペーパー化に取り組んできましたが、文書や口頭での周知徹底には限度もあり、さらなる改善には認証印刷が必要でした。また、紙文書の電子化においても、職員が効率よくスキャナーを活用できる仕組みづくりも重要でした。そこで、まず本庁舎内のコピー機・プリンター・スキャナーを複合機に統合化し、単一の複合機ベンダーが提供している認証管理を利用しようと計画したのです」と山﨑氏は検討の経緯を振り返る。
しかし、認証管理システムを特定の複合機ベンダーに固定することには、いくつかの懸念があったという。その点について、同課の若井 美幸主任が補足する。
「公平性・競争性の確保という点で、単一ベンダーの認証管理システムに統一してしまうのは避けたかったです。また、印刷量も含めた総合的な出力管理も不可欠でした。そこで、複数メーカーの複合機でも利用できるマルチベンダー対応の認証印刷が必要だと判断したのです」
マルチベンダー対応の認証印刷を検討し始めた行政経営課では、SecurePrint!の情報を得たという。
「シーイーシーに詳しい機能や情報を問い合わせました。マルチベンダー対応やセキュリティの強化など、こちらの求める要件を満たしているかどうか調べたのです」と若井氏は検討の経緯を話す。
同課では、地方自治情報化推進フェアなどにも足を運んで、実際にSecurePrint!が機能している様子を確認した。
「具体的な検討を開始したのは平成27年度になりますが、その段階で開発中のMultiScan!についても説明してもらい、紙の電子化に活用できると考えました」と山﨑氏は話す。
「マルチベンダー対応である点に加えて、職員が利用しているICカードを認証印刷に利用できる利便性が重要でした。ICカードを共有できれば、システムの導入コストを低く抑えられるからです。加えて、Active Directoryによるユーザー認証と統合ログイン管理にも対応し、今後のセキュリティ強化においても、有用なソリューションを採用しようと考えました」と総括の戸井田 淳史氏は話す。
平成28年3月1日からSecurePrint!とMultiScan!の運用がスタートした。「導入当初は、認証印刷を職員が手間だと感じるかと不安もありましたが、徐々に慣れてきたようです。また、近くの複合機がふさがっていたり、保守などで使用できないときに、どこでもプリント機能を使い、別の複合機で印刷できるので便利になった、という評価も得られています。MultiScan!も同様に、どの複合機から紙の文書をスキャンしても、各自のサーバー内のフォルダーに電子化されたファイルが保存されるので、業務の効率化につながっています」と青山 由典係長は評価する。
SecurePrint!による認証印刷は、紙の出力のセキュリティを向上するだけではなく、思わぬ効果も得られているという。
「使い始めて便利だと感じるのは、ミスプリントの抑止です。これまでは、パソコンから印刷を実行した後に、文書のミスに気がついて、また再出力するというムダがありました。しかし、SecurePrint!では、複合機の前で認証するまでは紙に印刷されないので、簡単に出力を取り消せるようになり、ミスプリントの量が減りました」と若井氏は効果を実感する。
「運用を開始してから、まだ一年に満たないので、本庁舎内の印刷量を総合的に判断するまでには至っていません。しかし、今後は部署ごとに的確に印刷量を把握できるようになるので、改善に向けた取り組みを加速していけると期待しています。例えば、両面印刷を利用しているか否かをモニタリングして、紙のムダを減らす”気づき”につなげることができます。また、認証印刷によって印刷量を記録していると職員に認識してもらうことにより、紙の削減に向けた意識改革にもつながると考えています」と山﨑氏は今後に向けた展望を語った。
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